ファイナンシャルプランナーの年収や給料を元FPが語る
- 2019.05.09
- 投資や資産運用に役立つ資格
「ファイナンシャルプランナーって稼げるの?」と、思う人は多いはず。
この記事では、ファイナンシャルプランナー(FP)の年収や給料をご紹介します。
ちなみに私は元FPなので、実際にファイナンシャルプランナーとして仕事をしてきた実体験も交えてお伝えしますね(^^)
ファイナンシャルプランナーを一言でいうと「お金の専門家」です。
日本の義務教育ではお金の授業がないため、社会人になってお給料をもらうとお金をどう扱えばいいかわからないものです。
また、
「年金がもらえるのか?」
「税金は上がるのか?」
「資産運用をした方が良いのか?」
など将来的な不安が増えている時代なので、ニーズのある資格といえます。
「ファイナンシャルプランナーは本当に稼げる資格なのか?」を見ていきましょう。
この記事では、
- ファイナンシャルプランナーの年収や給料
- 独立すると稼げるのか?
- FPの仕事内容
- 資格の難易度
- FP取得の勉強方法
- FPと一緒に取得したい資格
などをご紹介します。
ファイナンシャルプランナーを目指す人や、現在FPとして活躍している人にも参考になればうれしいです(^^)
- 1. ファイナンシャルプランナーの平均年収は663万円!
- 1.1. 年齢別の勤務FPの平均年収・月給・ボーナスの推移
- 1.2. 手取りの平均年収・月給・ボーナスの推移
- 1.3. 男性FPの平均年収・月給・ボーナスの推移
- 1.4. 女性FPの平均年収・月給・ボーナスの推移
- 1.5. 企業規模別のFPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.6. 役職別のFPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.7. 銀行FPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.8. 証券会社FPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.9. 保険会社FPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.10. 保険外交員FPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.11. 協同組合FPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.12. 不動産会社FPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.13. 公認会計士・税理士の平均年収・月給・ボーナス
- 1.14. 都道府県別のFPの平均年収・月給・ボーナス
- 1.15. 勤務FPの生涯賃金
- 2. そもそもファイナンシャルプランナーはどうやって稼いでいるの?
- 3. ファイナンシャルプランナーの仕事内容
- 4. FP資格の種類
- 5. FP資格の合格率からみる難易度
- 6. FPの勉強方法・勉強時間
- 7. FPの年収を上げるために合わせて取得したい資格
- 8. まとめ
ファイナンシャルプランナーの平均年収は663万円!
ファイナンシャルプランナーの平均年収を独自で計算したところ、663万円でした。
ただし、会社に勤務しているFPのみの平均年収です。
※独立FPの年収は除いています。
実は、ファイナンシャルプランナーの年収が明確に出ているデータはありません。
平成23年に日本FP協会が「ファイナンシャル・プランナー業務調査」でFPの年収データを公開していますが、ちょっと時間が経っているため、独自で計算してみました。
ファイナンシャルプランナーの主な就職先は、
- 保険会社
- 証券会社
- 銀行
- 税理士や公認会計士事務所
- 不動産会社
- 協同組合
などです。
なので、上記①~⑥の業種の平均年収からファイナンシャルプランナーの平均年収を割り出したところ、663万円となりました。
※①~⑥に勤務している人すべてがFP資格を取得しているわけではないので、あくまでも目安としてください。
計算根拠は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」で、上記①~⑥の業種のデータを元に計算していることです。
年齢別の勤務FPの平均年収・月給・ボーナスの推移
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を元に計算した、年齢別の勤務FPの平均年収・月給・ボーナスの推移をご紹介します。
年齢 | 月給 | ボーナス | 年収 |
20~24歳 | 26万円 | 42万円 | 346万円 |
25~29歳 | 33万円 | 99万円 | 491万円 |
30~34歳 | 39万円 | 131万円 | 600万円 |
35~39歳 | 43万円 | 167万円 | 682万円 |
40~44歳 | 48万円 | 175万円 | 748万円 |
45~49歳 | 54万円 | 201万円 | 850万円 |
50~54歳 | 58万円 | 210万円 | 908万円 |
55~59歳 | 46万円 | 152万円 | 708万円 |
60~64歳 | 39万円 | 88万円 | 556万円 |
65~69歳 | 33万円 | 74万円 | 470万円 |
平均 | 42万円 | 155万円 | 663万円 |
手取りの平均年収・月給・ボーナスの推移
上記の給料データから計算した、手取りの平均月給・ボーナス・年収の推移をご紹介します。
年齢 | 月給 | ボーナス | 年収 |
20~24歳 | 20万円 | 32万円 | 269万円 |
25~29歳 | 25万円 | 74万円 | 369万円 |
30~34歳 | 30万円 | 102万円 | 467万円 |
35~39歳 | 33万円 | 129万円 | 524万円 |
40~44歳 | 35万円 | 130万円 | 555万円 |
45~49歳 | 40万円 | 147万円 | 623万円 |
50~54歳 | 43万円 | 156万円 | 674万円 |
55~59歳 | 33万円 | 109万円 | 510万円 |
60~64歳 | 29万円 | 66万円 | 416万円 |
65~69歳 | 25万円 | 57万円 | 361万円 |
※所得税・住民税・社会保険料を引いて計算していますが、お住まいの地域や家族構成によって手取りは変動します。
男性FPの平均年収・月給・ボーナスの推移
男性FPの平均年収・月給・ボーナスの推移をご紹介します。
年齢 | 月給 | ボーナス | 年収 |
20~24歳 | 28万円 | 45万円 | 376万円 |
25~29歳 | 36万円 | 115万円 | 544万円 |
30~34歳 | 45万円 | 169万円 | 715万円 |
35~39歳 | 52万円 | 218万円 | 843万円 |
40~44歳 | 58万円 | 244万円 | 943万円 |
45~49歳 | 67万円 | 278万円 | 1081万円 |
50~54歳 | 69万円 | 270万円 | 1096万円 |
55~59歳 | 53万円 | 199万円 | 831万円 |
60~64歳 | 43万円 | 90万円 | 608万円 |
65~69歳 | 32万円 | 60万円 | 449万円 |
平均 | 52万円 | 194万円 | 816万円 |
女性FPの平均年収・月給・ボーナスの推移
女性FPの平均年収・月給・ボーナスの推移をご紹介します。
年齢 | 月給 | ボーナス | 年収 |
20~24歳 | 23万円 | 39万円 | 319万円 |
25~29歳 | 28万円 | 85万円 | 426万円 |
30~34歳 | 31万円 | 98万円 | 476万円 |
35~39歳 | 34万円 | 116万円 | 519万円 |
40~44歳 | 36万円 | 120万円 | 552万円 |
45~49歳 | 38万円 | 130万円 | 583万円 |
50~54歳 | 41万円 | 141万円 | 629万円 |
55~59歳 | 38万円 | 107万円 | 558万円 |
60~64歳 | 30万円 | 99万円 | 458万円 |
65~69歳 | 32万円 | 112万円 | 493万円 |
平均 | 34万円 | 107万円 | 512万円 |
男女比でみると、男性FPの方が稼いでいることがわかります。
企業規模別のFPの平均年収・月給・ボーナス
企業規模別(従業員数別)のFPの平均年収・月給・ボーナスをご紹介します。
従業員数 | 月給 | ボーナス | 年収 |
1000人以上 | 43万円 | 167万円 | 686万円 |
100~999人 | 43万円 | 131万円 | 647万円 |
10~99人 | 51万円 | 166万円 | 777万円 |
10~99人の規模がもっとも年収が高いです。
10~99人規模の企業は、小規模の保険代理店が多いです。
小規模の保険代理店は、営業力が高いベテランが多く、1人あたりの収入が大きいです。
「小規模の保険代理店に就職したい!」と思うかもしれませんが、保険代理店は保険を売る能力が高くないと入社できません。
役職別のFPの平均年収・月給・ボーナス
役職別のFPの平均年収・月給・ボーナスをご紹介します。
役職名 | 月給 | ボーナス | 年収 |
係長級 | 45万円 | 175万円 | 712万円 |
課長級 | 60万円 | 291万円 | 1017万円 |
部長級 | 75万円 | 361万円 | 1258万円 |
また、金融業と不動産業の役職別のFPの平均年収・月給・ボーナスをご紹介します。
金融業 | 月給 | ボーナス | 年収 |
係長級 | 46万円 | 183万円 | 740万円 |
課長級 | 68万円 | 343万円 | 1158万円 |
部長級 | 81万円 | 435万円 | 1411万円 |
不動産業 | 月給 | ボーナス | 年収 |
係長級 | 43万円 | 168万円 | 684万円 |
課長級 | 53万円 | 240万円 | 875万円 |
部長級 | 68万円 | 288万円 | 1104万円 |
金融業と不動産業を比較すると、金融業の役職者の方が稼げます。
銀行FPの平均年収・月給・ボーナス
銀行FPの平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
銀行FP | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 41万円 | 159万円 | 653万円 |
男性 | 50万円 | 210万円 | 816万円 |
女性 | 30万円 | 101万円 | 464万円 |
1000人以上 | 41万円 | 162万円 | 657万円 |
100~999人 | 36万円 | 96万円 | 531万円 |
証券会社FPの平均年収・月給・ボーナス
証券会社のFPの平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
証券会社FP | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 60万円 | 277万円 | 993万円 |
男性 | 68万円 | 342万円 | 1153万円 |
女性 | 45万円 | 158万円 | 702万円 |
1000人以上 | 56万円 | 260万円 | 936万円 |
100~999人 | 65万円 | 278万円 | 1063万円 |
証券会社FPは、銀行FPよりも年収が高めです。
証券会社のFPは営業職が多く、個人の営業成績によって年収が大きく左右します。
なので、「証券会社に就職すれば、必ず稼げる」というわけではありません。
保険会社FPの平均年収・月給・ボーナス
保険会社のFPの平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
保険会社FP | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 37万円 | 124万円 | 566万円 |
男性 | 54万円 | 204万円 | 846万円 |
女性 | 28万円 | 83万円 | 423万円 |
1000人以上 | 37万円 | 123万円 | 563万円 |
100~999人 | 42万円 | 151万円 | 654万円 |
保険外交員FPの平均年収・月給・ボーナス
保険外交員のFPの平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
保険外交員FP | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 31万円 | 56万円 | 423万円 |
男性 | 52万円 | 83万円 | 708万円 |
女性 | 26万円 | 50万円 | 365万円 |
1000人以上 | 31万円 | 54万円 | 422万円 |
100~999人 | 29万円 | 89万円 | 435万円 |
保険外交員は、個人の保険売上によって大きく収入が変動します。
保険をたくさん売っている人は上記より稼いでいますが、保険を売れない人はほとんど稼げません。
FPスキルというよりは、営業力が必要です。
ちなみに、私は元保険外交員でFPをしていました(^^)
協同組合FPの平均年収・月給・ボーナス
協同組合のFPの平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
協同組合FP | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 35万円 | 129万円 | 548万円 |
男性 | 40万円 | 150万円 | 626万円 |
女性 | 27万円 | 94万円 | 422万円 |
1000人以上 | 39万円 | 162万円 | 636万円 |
100~999人 | 32万円 | 113万円 | 502万円 |
不動産会社FPの平均年収・月給・ボーナス
不動産会社のFPの平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
不動産会社FP | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 37万円 | 124万円 | 570万円 |
男性 | 42万円 | 149万円 | 649万円 |
女性 | 28万円 | 71万円 | 408万円 |
1000人以上 | 40万円 | 169万円 | 649万円 |
100~999人 | 37万円 | 127万円 | 576万円 |
公認会計士・税理士の平均年収・月給・ボーナス
公認会計士や税理士でも、FP資格をもっている人がいます。
公認会計士・税理士の平均年収・月給・ボーナスを、全体平均・男性・女性・企業規模1000人以上・100~999人ごとに調べました。
公認会計士・税理士 | 月給 | ボーナス | 年収 |
全体平均 | 56万円 | 215万円 | 892万円 |
男性 | 58万円 | 221万円 | 914万円 |
女性 | 51万円 | 192万円 | 804万円 |
1000人以上 | 58万円 | 241万円 | 939万円 |
100~999人 | 59万円 | 64万円 | 767万円 |
都道府県別のFPの平均年収・月給・ボーナス
都道府県別のFPの平均年収・月給・ボーナスをご紹介します。
都道府県 | 月給 | ボーナス | 年収 |
北海道 | 32万円 | 97万円 | 481万円 |
青森 | 31万円 | 88万円 | 454万円 |
岩手 | 31万円 | 107万円 | 477万円 |
宮城 | 33万円 | 125万円 | 526万円 |
秋田 | 30万円 | 83万円 | 438万円 |
山形 | 32万円 | 75万円 | 459万円 |
福島 | 32万円 | 96万円 | 480万円 |
茨城 | 33万円 | 102万円 | 495万円 |
栃木 | 33万円 | 91万円 | 489万円 |
群馬 | 34万円 | 103万円 | 508万円 |
埼玉 | 35万円 | 106万円 | 523万円 |
千葉 | 35万円 | 115万円 | 540万円 |
東京 | 45万円 | 174万円 | 717万円 |
神奈川 | 38万円 | 115万円 | 568万円 |
新潟 | 32万円 | 93万円 | 483万円 |
富山 | 31万円 | 99万円 | 472万円 |
石川 | 32万円 | 91万円 | 472万円 |
福井 | 31万円 | 88万円 | 460万円 |
山梨 | 31万円 | 103万円 | 473万円 |
長野 | 32万円 | 97万円 | 487万円 |
岐阜 | 33万円 | 103万円 | 504万円 |
静岡 | 31万円 | 98万円 | 476万円 |
愛知 | 36万円 | 116万円 | 551万円 |
三重 | 33万円 | 103万円 | 499万円 |
滋賀 | 34万円 | 133万円 | 541万円 |
京都 | 34万円 | 109万円 | 511万円 |
大阪 | 37万円 | 128万円 | 576万円 |
兵庫 | 33万円 | 118万円 | 519万円 |
奈良 | 32万円 | 110万円 | 499万円 |
和歌山 | 30万円 | 83万円 | 443万円 |
鳥取 | 28万円 | 74万円 | 406万円 |
島根 | 29万円 | 95万円 | 447万円 |
岡山 | 34万円 | 106万円 | 516万円 |
広島 | 34万円 | 112万円 | 523万円 |
山口 | 31万円 | 91万円 | 462万円 |
徳島 | 31万円 | 97万円 | 466万円 |
香川 | 35万円 | 103万円 | 518万円 |
愛媛 | 30万円 | 91万円 | 446万円 |
高知 | 30万円 | 81万円 | 438万円 |
福岡 | 34万円 | 107万円 | 512万円 |
佐賀 | 29万円 | 85万円 | 430万円 |
長崎 | 29万円 | 83万円 | 436万円 |
熊本 | 31万円 | 95万円 | 468万円 |
大分 | 30万円 | 76万円 | 441万円 |
宮崎 | 28万円 | 83万円 | 418万円 |
鹿児島 | 31万円 | 97万円 | 464万円 |
沖縄 | 28万円 | 69万円 | 410万円 |
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
勤務FPの生涯賃金
上記の給料データから計算した生涯賃金は、約3億1800万円です。
サラリーマンの平均の生涯賃金は2億7000万円といわれているため、FPの生涯賃金は高めです。
ただし、「FP=営業職」という仕事が多いので、生涯賃金が高くなるかは個人の営業力に左右されます。
営業に自信がある人は、FPに挑戦してみても良いでしょう(^^)
そもそもファイナンシャルプランナーはどうやって稼いでいるの?
FPの収入源は、
- 勤務している企業の給料
- 保険や投資信託など、金融商品を販売した手数料
- 相談料
が代表的です。
勤務FPの収入は、①と②の合計です。
独立FPの収入は、②と③の合計です。
FPの仕事は、弁護士や税理士のような独占業務ではなく、相談料の規定もありません。
本人の営業力や、ビジネスの作り方次第で収入は変わります。
くれぐれも言っておきますが、「FP資格を取得したから食える」というわけではありません。
また、有名な独立FPだと、
- 講演料
- 出版した本の印税
などの収入もありますが、ごく一部の超トップクラスのFPだけです。
ちなみに、私は勤務FPと独立FPを両方経験しました(^^)
現実的には、まず勤務FPで顧客基盤を作ってから独立するのがおすすめです。
独立FPは食っていけるの?
独立FPの中には、年収2000万円以上稼ぐ人もいます。
ですが、独立FPには会社員のような固定給がないので、自分で収入源を作る必要があります。
上記でも少しふれましたが、独立FPの収入源は、
- 保険や投資信託など、金融商品を販売した手数料
- 相談料
- 講演料
- 出版した本の印税
などです。
現実的には、①「保険や投資信託など、金融商品を販売した手数料」の収入が一番多いです。
独立FPの多くは、
- 生命保険
- 損害保険
- 投資信託
- 投資ファンド
- 不動産
を販売して、手数料で稼いでいます。
「相談料だけで食っていく」というのは、現実的ではありません。
理由は、日本には「FPにお金を払って相談する」という文化がないからです。
ネット上には「無料のFP相談」が多数ありますが、あれは保険の販売が目的です。
つまり、「無料でお金の相談にのりますよ」といって集客して、保険を売って儲けています。
相談だけの純粋なFPは、かなり少ないです。
ごく一部ですが、一切金融商品を販売せずに、相談料や顧問料で稼いでいるFPはいます。
年収が高い独立FPの特徴
稼いでいる独立FPは、富裕層・企業の顧客を多くもっています。
富裕層・企業は、相談料や顧問料を高額にしてもお金を払ってくれます。
金融商品を提案すると、大きい金額を出してくれるため、FPに入る販売手数料も大きいです。
富裕層・企業を顧客にして、年収2000万円以上稼ぐ独立FPもいます。
「じゃあ、自分も富裕層や企業を顧客にして、FPとして独立しよう!」と思う人もいるでしょう。
注意点は、富裕層や企業を狙っているFPはたくさんいるため、ライバルFPを押しのけて富裕層や企業の心をつかまないといけません。
つまり、かなり営業力が必要なのです。
営業力に自信がない人は、独立は難しいです。
私も、独立しても営業ばかりしていました。
ファイナンシャルプランナーの仕事内容
ファイナンシャルプランナーの仕事内容は、
- お金の相談全般
- ライフプランニング(人生設計)
- 住宅ローン相談
- 教育資金の相談
- 老後資金の相談
- 資産形成(貯蓄)の相談
- 投資・資産運用の相談
- 確定拠出年金(401k)の相談
- 保険の相談
- 不動産の相談
- 相続の相談
- 事業承継の相談
- 年金のアドバイス
- 企業の資金繰り相談
- 税金の相談
など、かなり広範囲です。
勤務する会社によって業務は変わりますが、FPは「お金の専門家」としてあらゆる相談に対応できる必要があります。
FP資格の種類
FP資格は5種類あります。
- CFP
- AFP
- FP1級
- FP2級
- FP3級
FP企画を主宰している団体は2つあります。
- 日本FP協会:AFP、CFP
- 一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい):FP1級、2級、3級
一般的にFP試験を受ける順番は、
- FP3級
- FP2級
- AFP(研修のみ)
- FP1級 or CFP
という感じです。
FP資格を主宰している団体が2つあるのでわかりにくいですが、
- FP2級とAFPは同じくらいの資格
- FP1級とCFPは同じくらいの資格
という印象です。
最低でも、FP2級までは取得しておきたいところです。
金融業界では、「FPといえるのは2級以上だ」といわれているからです。
私もFP2級まで取得しましたが、取得しておいた良かったと思っています。
名刺にFP2級と書けると、お客様も信頼してくれるからです。
FP資格があると、営業はしやすくなりますね(^^)
ちなみに、CFPを取得すると、日本FP協会の「CFP認定者検索システム」に登録することができます。
日本FP協会にきた相談を対応することができます。
「FPを極めたい!」という人は、CFPやFP1級を目指しましょう。
FP資格の合格率からみる難易度
FP資格の合格率もご紹介しておきます。
学科合格率 | 実技合格率 | |
FP1級 | 8% | 86% |
FP2級 | 31% | 37% |
FP3級 | 52% | 48% |
特に、FP1級の学科試験は超難関です。
やはり、3級→2級→1級の順に難易度が上がります。
ちなみに、
- 学科試験:マークシート方式
- 実技試験:記述式
となっています。
CFPの合格率も見てみましょう。
CFP | 合格率 |
金融資産運用設計 | 37% |
不動産運用設計 | 38% |
ライフプランニング・リタイアメントプランニング | 38% |
リスクと保険 | 37% |
タックスプランニング | 36% |
相続・事業承継設計 | 39% |
CFPには6科目あります。
6科目を一度に受験した人の合格率は、約12%です。
やはり、CFPも難関試験です。
※AFPに試験はないため、AFPの合格率はありません。
FPの勉強方法・勉強時間
FPに合格するための勉強方法は、
- 独学
- 通信教育
- 資格スクールに通う
があります。
私がFP試験を受けた感覚ですが、3級と2級は独学で十分です。
テキストと過去問集を買って、くりかえし勉強しましょう。
独学の流れは、
- まずはテキストをざっと見る
- 過去問集をくりかえし解く。わからないところは解説やテキストで確認
です。
だいたいこの方法で合格できます。
ただし、FP1級やCFPは通信教育や資格スクールに通うのをおすすめします。
お金はかかりますが、プロに習わないと合格は難しいです。
勉強時間・勉強期間の目安をご紹介します。
勉強時間 | 勉強期間 | |
CFP | 200時間 | 3ヶ月 |
FP1級 | 360時間 | 6ヶ月 |
FP2級 | 180時間 | 3ヶ月 |
FP3級 | 60時間 | 1ヶ月 |
※1日2時間勉強で計算しています。
FPの年収を上げるために合わせて取得したい資格
FP資格と合わせて取得すると、年収が上がりやすい資格をご紹介します。
FP単体よりも、ダブルライセンスで仕事をすると、専門家としての地位を高めることができます。
日商簿記【難易度:低い】
日商簿記は、企業の決算書を読むために有効です。
企業向けのコンサルティングをしたい人は、FPと合わせて取得しておくと良いでしょう。
合格率 | 勉強時間 | 勉強期間 | |
簿記2級 | 約25% | 約200時間 | 約4ヶ月 |
簿記3級 | 約45% | 約100時間 | 約2ヶ月 |
投資診断士【難易度:低い】
投資診断士は、投資や資産運用の専門資格です。
取得しておくと「投資や資産運用の専門家」として、信頼されます。
特に、金融商品を販売する、
- 銀行
- 証券会社
- 保険会社
- 保険代理店
- 独立FP
の人におすすめの資格です。
これからは年金だけでは老後生活は不安なため、投資や資産運用を始める人が増えるでしょう。
FPと投資診断士をダブルライセンスで取得しておくと、
- 資産形成の相談
- 投資や資産運用の相談
- 退職金運用の相談
- 金融商品選びの相談
などを受けやすくなります。
個人の営業成績も上がるため、とても有効な資格です。
投資診断士は、
- 研修
- 試験
の順で受講します。
※試験内容は簡単です。
合格すると名刺にも「投資診断士」と書けるので、営業に役立ちます。
投資診断士に興味のある人は、下記の一般社団法人投資診断士協会のホームページを見てみてください。
参考:一般社団法人投資診断協会
まだ新しい資格のため資格保有者が少ない分ライバルが少なく、金融関係の仕事をしている人には穴場の資格です(^^)
社会保険労務士【難易度:高い】
社会保険労務士は、社会保険の専門家として企業のコンサルティングをします。
企業向けに仕事をしたい人におすすめです。
FPと一緒に取得しておくと、かなり箔がつきます。
ただし、社会保険労務士の試験は難易度が高いので、取得には覚悟が必要です。
合格率 | 勉強時間 | 勉強期間 | |
社会保険労務士 | 約10% | 約800時間 | 約1年 |
中小企業診断士【難易度:高い】
中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格のようなものです。
企業向けに仕事をしたい人は、FPと合わせて取得しておくと良いでしょう。
ただし、社会保険労務士と同じく、難易度が高いです。
合格率 | 勉強時間 | 勉強期間 | |
中小企業診断士 | 約19% | 約1000時間 | 約1年半 |
公認会計士【難易度:ちょっと高い】
公認会計士は、
- 企業の会計業務
- 企業の財務コンサルティング
- 企業の監査業務
などを行う国家資格です。
企業向けの仕事をしたい人は、FPと合わせて取得するとかなりインパクトが強いです。
公認会計士は、合格率は高めですが、かなり勉強が必要です。
合格率 | 勉強時間 | 勉強期間 | |
公認会計士 | 約25% | 約4000時間 | 約5年 |
税理士【難易度:かなり高い】
税理士は、
- 企業の税務申告
- 企業の財務コンサルティング
- 企業の税務相談
などを行う国家資格です。
企業向けの仕事をしたい人は、FPと合わせて取得するとかなり箔がつきます。
ただし、税理士は合格率が低く、勉強期間も超長めです。
合格率 | 勉強時間 | 勉強期間 | |
税理士 | 約10~15% | 約3800時間 | 約5年 |
まとめ
この記事をまとめると、
- ファイナンシャルプランナーの平均年収は663万円
- 勤務FPの年収は、勤める会社によって違う
- FPで独立するには、営業力が必要
- FP資格を取得するなら、2級は取得しておきたい
- FP2級・3級は独学でも取得できるが、1級とCFPは独学だけでは難しい
- FPと合わせてダブルライセンスで資格を取得するのがおすすめ
となります。
今後は、さらにお金のの不安が増える時代です。
昔のように、銀行に預けておけばよかった時代は、とっくに終わっています。
不透明な時代に、個人も法人もお金の不安を抱えているため、FPの需要はさらに増えていくでしょう。
あなたがFPとして活躍することを、心から祈っています(^^)!
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